日々進化し一流に選ばれ続ける仏磁器ベルナルド vol.02
常識に囚われず、革新を起こし続けてきた一流たちのスピリットを発信し、さらなる『文化の発展に貢献したい』との思いで立ち上がったTAKANOME MAGAZINE。
今回は、フランスのリモージュ磁器を代表するブランドであり、伝統の工芸技術を継承しながらも常に新しい磁器の技術を開発し、クリエイティブな感性が溢れるコレクションを発表し続けているBERNARDAUD(ベルナルド)。有名アーティストからも絶大な信頼を得て、コラボレーション作品も多数。その日本の販売拠点であるベルナルドジャパンの社長アーサー・ベルナルド氏にTAKANOME創業者平野が話を伺った。
※前編はこちら
アーティストとのチャレンジと共に進化する
平野:長い歴史を経て今は食器やインテリアをはじめ、ファッションやアートも手掛けられて、新しいものを創る意欲がとても強いと感じています。クリエイティビティを大事にする精神が会社にあるということでしょうか。
ベルナルド氏:大事なのは、ベルナルドはテーブルウェアではなく磁器の会社だということ。クリエイターに磁器の紹介をすると、真っ白な磁器はキャンバスのようなもので、作品を作りたいという方が多くいますね。最近では、ストリートアーティストのジェイアールや現代アートの最高峰の一人、ジェフ・クーンズと一緒に作品を生み出しました。
アーティストを選ぶにはいろんな理由がありますが、知名度やアーティストのチャレンジ精神を見て選んでいます。逆にアーティストから作品作りを打診されることもあります。マーケティングから考えても、有名なアーティストやシェフ、建築家とコラボすることで新しいファンが増えると考えています。そして何より私自身が、チャレンジすることが大好き。どんどん新しいことに挑戦したいと思っています。
平野:その考え方にはとても共感できます。私たちも今後は世界的なショコラティエや陶芸家などのアーティストとコラボレーションをする予定があるんです。実際にコラボレーションから得るものはありますか。
ベルナルド氏:アーティストが工場に来ると、技術的に難しいことをやってほしいと求められることが多くあります。でもそのアーティストのビジョンが新しい技術を作るきっかけになるんです。例えば、ジェフ・クーンズの作品のメタリックカラーはほかの磁器では見たことがないと思います。要求通りの色を正確に再現するエナメルの技術を開発し、可能な限り滑らかな表面を実現することに挑戦しました。
この技術ができたことで、そのあとモンダヴィ ワインとコラボしてワインボトルを作った際に、このメタリックの技術が生きました。そうやってプロジェクトをやり遂げないと、次のプロジェクトが生まれないんです。
文化と企業の在り方への思い、通じ合う部分の多い2者
平野:アーサーさんは日本語が堪能ですが日本に暮らして長いのですか。
ベルナルド氏:2018年にベルナルドジャパンを創業してから日本で暮らし始め、まだ3年半ほどでしょうか。ただ、子どものころパリの学校で日本語の授業が週に2時間ほどありました。せっかく日本語を学んだので、13歳のときに福岡県でホームステイをしました。そのときにたくさん友だちができて、今でも仲がいいですね。
次はぜひ平野さんの話も聞かせてください。
平野:高校生の時は、プロサッカー選手を目指し、プロチームのユースに所属にしておりました。しかし、より勉強したいという思いが強まり、アメリカの大学への進学をしました。海外で生活する中で、日本の文化の魅力とポテンシャルに気づき、世界に発信したいと思うようになり、帰国後、現在の会社を立ち上げました。
それが、2018年のことです。
ベルナルド氏:ベルナルドジャパンの設立と同じタイミングですね。
平野:会社の在り方としては、御社のようなヨーロッパのブランドを特に参考にしていて。利益をアートに還元して文化を盛り上げるという循環が素晴らしいと感じています。僕も日本酒の事業を通して日本文化全体を盛り上げていきたいと思っています。
ベルナルド氏:私も温泉やお寿司などの食べ物、そして人のあたたかさを含めて日本の文化が大好きです。ベルナルドにも日本の文化から生まれたコレクションもありますよ。トルコ出身のアーティスト、サルキスとの作品「KINTSUGI」は日本の金継ぎをデザインに落とし込みました。
平野:日本酒もお好きなのでしょうか。
ベルナルド氏:はい、日本酒を飲むことは多いです。「鷹ノ目」はとてもフルーティで、本当においしいですね。すごく素敵なプロジェクトですし、国内はもちろん、海外にもポテンシャルがあると感じます。いまラグジュアリーな日本酒は少ないですから。将来は、ぜひ「鷹ノ目」とベルナルドでコラボレーションできたら嬉しいですね。
日本橋高島屋「メゾン・エ・オブジェ・パリ展」開催記念特別企画
BERNARDAUD(ベルナルド)リモージュからの風
さまざまな生活スタイルに合わせたコレクションや限定数量で制作されたミロの希少なコレクションなどベルナルドの伝統と最新の技術を多角的に紹介。通常店頭には並ばないアメリカの現代アートを代表するアーティスト、ジェフ・クーンズとのコラボレーション「バルーン・アニマルズ」のシリーズも展示される。
期間:2022年3月16日(水)~3月22日(火)
時間:10:30~19:30
※営業時間は変更の可能性あり
場所:日本橋高島屋S.C.本館1階正面イベントスペース
ベルナルド東京・ショールーム
〒150-0002東京都 渋谷区 渋谷4丁目-1-18 ノグチビル1F
電話:03-6427-3713
※電話にて要予約
ショールームのため、その場での商品の購入はできません
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F1のレーシングカーを作るとき、コストを考えながら車を作ったりはしない。とにかく速さのみを求めてその時代の最高の車を作る。TAKANOME(鷹ノ目)の開発もいわばレーシングカーを作るかのようにとにかく「うまさ」のみを追求するとの信念のもと、幾度にも及ぶ試行錯誤の上で完成した、極上の日本酒。
<販売日>米作りからラベル貼りまで、全て「手作業」によって造っているため、生産量が限られています。ご迷惑をお掛けしますが、週に1度のみ(毎週水曜21時〜)数量限定で販売いたします。
飲む前に知って欲しい、鷹ノ目開発ストーリーはこちら
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Text: Mihoko Matsui
Photo: Takuma Suda
Structure: Sachika Nagakane