「木と、生きる。」 ありのままを彫り出す木工家・浦上陽介 Vol.02

「木と、生きる。」 ありのままを彫り出す木工家・浦上陽介 Vol.02

浦上氏にしかできない木工作品の数々は、どういったところからインスピレーションを得ているのだろうか。

「いろいろあります。会話でしょ、古いもの、新しいもの、子供、動物、植物、石も…。

よく言うんですけど、つまづいたものに何かがあって。それはなぜひっかかったのかと耳を傾ける、それを毎日続けています。モノづくりに関わっている人は、みんなそうなんじゃないでしょうか」

日常にあるもの、すべてが制作のヒントになっているというが、それをいかに作品に投影していくのかと尋ねたところ、どうなんでしょうか…と一呼吸おいて答えてくれた。

 「無意識に、掘るものに出てくるのかなと。いまはそれを出し切れない部分もあるんです。木とその時の思いが、どこか絶対にぴったりと重なる部分があるはずなので、そのためにも、もっと木のことを知りたいなと思っています」

 木工作家として独立して6年。どんどんと作品の幅が広がっているのは、木を知れば知るほど、器だけでは表現しきれないものがあることが大きいそうだ。

 

 

 「見つけたもの